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第九話「料理人と調理女中」
屋敷の廊下を、長身の女の尻がすうっと先導していく。
後ろをついて歩く伯爵家の若き令息ウィリアム=マルクは、黒地のスカートに浮かび上がる、自身のものよりずっと大きな女の臀部が揺れるのを眺めながら――
「まだ信じられないや……」
そうポツリとつぶやいていた。
屋敷の女中たちから親しみを込めて『ウィル坊ちゃん』と呼ばれるこの少年は昨晩、目の前を歩く美貌の女中長トリスの手ほどきを受け、大人への階段を登ったのであった。
だが、いまだに夢のように感じられて、頰を抓りたい気分になってしまう。
「どうかなさいましたか? ご主人さま」
背の高い女中長が振り向き、頭上から冷たい色香の薫る優美な鼻筋をこちらに向けて問いかけてきた。
昨日までの『ウィル坊ちゃま』から『ご主人さま』へと変わった呼びかけに、令息は情事が現実であったことを、いまさらのように再確認することになる
「う、ううん。なんでもないよ」
ウィルが頰を染めながら否定すると、三十手前の女中長は薔薇の花弁のような紅い唇の端を艶やかに綻ばせ、
「ふふ、ではまずは調理場に向かいましょう」
先に進むよう促してきた。
(つい唆されて、ついて来ちゃったけど――)
一夜明けた今朝、やりたい盛りの少年に女中長は、『今度は、他の女中を試してみませんか?』そう囁きかけてきたのだ。
(うう、どうしたものか……)
伯爵家の令息は血の繫がった両親の愛情を知らない。代わりに屋敷の女中たちの愛情に包まれて育ってきた。そんな女中たちを『試す』というのは、どうにも気が引けてならない。
そのようなことを考えながら女の後を付いて歩いていると、ふと甘い乳の匂いが少年の鼻腔を刺激した。
(ホワイトシチューかな……?)
廊下の突き当たりには調理場の入り口が見える。人の出入りが多いのか両開きのドアの半分がこちらに開かれていた。
「女中ではありませんが、元調理女中ということで、一つよろしくお願いします」
長身の女は入り口で立ち止まり、部屋のなかを見るよう促してきた。
「よろしくって……」
ドアの隙間から顔を覗かせると、
(あ、リッタだ)
白い詰襟の服を着た金髪の女料理人の小柄な後ろ姿が見えた。
伯爵家で働いている女使用人のなかで女中服を着ていないのは料理人のリッタただ一人だけ。二十代半ばにして調理女中から料理人へと引き立てられるだけあって腕は抜群に良いのだと思う。
ウィルよりも少し背の低いリッタは、大きな鍋に突っ込んだ櫂棒を握りしめ、料理人服の白い布地に包まれた大きな尻をこちらに突きだしたまま肩を上下させて呼吸を整えているところであった。
(……なんかそそられる)
小柄なリッタのウエストまわりはキュッと引き締まっており、べつに太っているわけでもないのだが、胸と尻が大きすぎることもあって妙にだらしのない印象を受ける。
リッタが櫂棒を搔き回し始めると、料理人服の胸元を大きく押し上げる白い布地が右へ左へ激しく揺れ動き、大きな尻が振られ、肩に届くくらいの癖のある金髪が振り乱れる。
鬼気迫る迫力があって、なんとなく張った乳房を振り乱す雌犬を連想してしまった。
(忙しいそうだなあ……)
屋敷には女中だけでも四十人からいる。使用人たちの食事を作るだけでも大仕事だ。マルク領の屋敷は調理女中の数が少ないこともあって、賄い飯づくりにも料理人が自ら腕を振るわなければならない。
大きな尻をこちらに突きだしたまま女はひとつ溜息をつく。疲れて一呼吸おいたようだ。
「ご主人さま、なかに入ってリッタのお尻をぽんと叩いてきてあげてください」
トリスが頭の上から、そのようなことを囁きかけてきた。
「え? ええぇー!?」
少年が背後を振り返り、黒い眉毛を寄せて困った表情を浮かべていると、トリスはずいっと身体を寄せてきた。
「ディナーはなにかと訊いてみましょうか。なんならお尻を撫でまわしてきても構いませんので」
頭一つ分ほども身長差があり、白いエプロンの左右からはみ出した、黒い布地に包まれた大きな乳房のふくらみが、ずいっと視界を占有することになる。
(ち、近いって……)
あまりの重量感に思わずのけぞった。なおも重そうな胸を寄せてくる。
「大丈夫ですから――」
「ちょ、ちょっと。そう言われても……」
渋るウィルに女中長は、張り出した白いエプロンのふくらみに、自らの指をぐぐっと沈ませながら、
「貞操までお捧げした女中の言葉を信じてくださらないなんて……」
わざとらしく嘆いてみせた。
(あれって捧げてくれたというよりも……)
少年の青い性を、底なし沼のように呑み込んだというほうが正しい。この女中長は、やりたい盛りの少年に性の快楽を、これでもかというほど徹底的に叩き込んでくれたのだ。
「ささ」
長身の女は、被せるようにぐぐっと身体を寄せてくる。白いエプロンの横からはみ出した黒い布地のふくらみが、仰け反るウィルの顔に柔らかく押し付けられる。
「……わ、分かったよ」
結局、調理場に押し出されることになった。
(なんだかなあ……)
促されるまま、リッタの背後へと近づいていく。
小柄なわりに豊満な肢体をもつ料理人は、大鍋からべつの小鍋のほうへと移動し、壁の玉杓子をつかんで鍋のなかのスープをすくい、味見をしているところであった。
すぐ背後に立ってもこちらに気がつく様子がない。
ショートボブの後ろ髪は料理人帽のなかに畳まれていた。仕事場に籠もりっきりで陽の光を浴びないのか、不健康な青白いうなじに見える金髪の後れ毛が妙に艶めかしい。
(それにしても……)
ウィルは、思わずごくりと唾を飲み込んだ。
小柄なリッタのむっちりとした大きな尻が、ちょうどウィルの触りやすい位置に突き出されており、黒い下着が汗で湿るのか白い布に透けて見える。
横から女の顔を覗き込んだ。いらいらと金色の細眉を顰めている。どうも立て込んでいるようだ。
ちらりと扉のほうを窺うと、トリスは優美な笑みを浮かべて頷いた。
(……どうなっても知らないからねっ)
さらに足を一歩踏み出し、その大きな尻めがけて、えいと手のひらを振り下ろす。
ぽすっという音とともに、女の豊かな尻肉がぶるんと弾んだ。
「ひゃん……!」
可愛らしい悲鳴を上げ、びんと爪先立ちになって女の背筋が伸びる。それとともに白い布地を押し上げる大きな胸の柔肉が、ぶるんと上に弾んだ。
小柄な体つきに似つかわしくない乳房の大きな揺れに驚いて、大ぶりの尻肉をさらにぎゅっと握りしめてしまう。
(う、うわっ、柔らかい……)
ウィルの華奢な指が沈み込んだ。中指が、白い料理人服に包まれた肉厚の尻の谷間に潜り込む。
「あん……」
女はぶるっと白い顎先を震わせる。
指先に感じる蒸れた手触りに、思わず女の尻を見下ろした。汗で湿るのだろうか、白い布地越しに黒い下着が透けているのが見える。
そのとき、部屋の奥から忙しそうに何かを運んでくる女中の気配がして、ようやく豊満な尻肉の感触に酔いしれていたことに気がつき、あわてて指を離した。
よほどウィルが調理場にいることに驚いているのか、見上げてくるリッタの少し垂れた目が大きく見開かれている。
「……や、やあ。リッタ」
ぎこちなくそう呼びかけると、小柄な女は身体ごとこちらに振り向いてきた。
(うっ……)
怒られると思い肩を竦めていると、金髪の女料理人の赤い唇が糸でも引くようにちゅぱっと音を立てて開かれたのだ。
「――あ、あれえ、若さま?」
忙しいところを邪魔されたリッタの反応は、どこか予想と違っている。さきほどまでの張り詰めた雰囲気が噓のようだ。
「きょ、今日の晩ご飯はなにかな?」
「こ、仔牛の煮込み料理です」
リッタの頰は上気しており、口調はどこかとろんとしている。
「へえ。いい匂いだ。美味しそうだね!」
そう言うとリッタは、ぱあっと顔を明るくした。正直、尻を触ったことを怒られないかひやひやしていたので、ウィルは心底ほっとしたものだ。
「調理場にいらっしゃるのは、め、珍しいです、ね?」
屋敷の令息を見つめる使用人の青い瞳が、じっとりと熱を帯びているように感じられるのは、気のせいだろうか。
「ん……そ、そういやそうだね。うーん、いつ以来だろう……?」
幼いときには、当時まだ調理女中だったリッタの腰にぶら下がるようにして、何か作ってもらうようにせがんだものだが、気がつけば小柄な女料理人の背を追い越している。
「もしよろしければ、なにかお作りしましょうか?」
にっこりとリッタがそう口にしたとき、「えっ!?」という少女の引き攣った声が聞こえてきた。さきほど部屋を横切った黒髪の調理女中であった。
「うーん、それはまた今度にするよ」
美味しそうな匂いに食欲をそそられていたものの、いまの調理場にウィルの間食を作る余裕があるとは思えない。
「そうですか……」
リッタは少し残念そうにしている。部屋の片隅では、黒髪の調理女中が安堵する溜息をついていた。
「またね」
そう声をかけて調理場をあとにすると、
「わたし頑張る!」
やる気に満ちたリッタの声が背後から聞こえてきた。
廊下に出ると、すぐに女中長が少年の耳もとに唇を寄せてくる。
「お疲れさまです。なんてことはなかったでしょう?」
「うん。お尻触っても、あんまり気にしていなかった、よね……?」
自身の手を見下ろしながら小声で返事をする少年の言葉には、こんなに簡単に女性の尻が触れるとは思っていなかったという実感が込められていた。
「使用人なんてそんなものですよ。以後、屋敷の女にはこのようにお接しください」
(このようにって……)
社会階級に応じた付き合い方というものがあるのかもしれない。もうウィルはそう思うことにした。
「リッタには良い労いになりました。最近は仕事に疲れておりましたし、お付き合いしている男性とはなかなか逢えないようですから」
「え? さきに言ってよ!」
女中長は耳聡くなければ務まらないというが、ウィルにとってはリッタに恋人がいること自体が初耳である。それを先に聞いていたら尻など触らなかったというのに――
「申し訳ありません」
一応、謝罪らしき言葉を口にしているが、横を歩く女中長はあまり悪びれた様子がない。
「ですが、リッタは誘えば、わりと簡単に身体を開くと思いますよ?」
「ちょっ、話が繫がってないってば」
少年は、男日照りの女料理人を寝取れと唆してくる女中長を、呆れるような視線で見上げた。
「ぼくは、交際相手のいる女性をどうこうする気はないって!」
「あら。人の持ち物を奪ってこその支配者ですわ。主は奪い給い、主は与え給う。お気に病まれるならば、女料理人の心の隙間を埋める肌のぬくもりをお与えになればよろしいのです」
「それって弱みにつけ込むようで、ずるくない?」
ウィルがやや半目になってそう問いかけると、
「いかに狡猾にひとの心を奪うかが、支配者の腕の見せ所というものですわ」
女中長は事もなげにそう答えた。
それから、ちらりと背後の調理場のほうに視線を送る。
「リッタを労うにしても、これ以上、待遇を上げるのは難しいでしょう。屋敷の他の使用人との兼ね合いというものがございますから」
「そうだねえ……」
伯爵家の令息は思案する。
この屋敷のなかでの一番の高給取りは、女中長トリスではなく料理人リッタであった。あまりの格差に他の女中たちから不満の声が上がったこともある。
ウィルも少し差が付きすぎているように思うが、腕の良い料理人はどこの貴族家も欲しがっており、需要と供給の関係からやむを得ないのであった。
「ですから、金銭以外のものをお与えになる方向でお願いします。たとえば主人に目をかけられ正当に仕事を評価してもらっているという満足感――それは職人気質の使用人にとって何物にも代えがたいものですから」
「そっか。それはそうかも」
まともな意見に、なるほどと頷いた。
「さきほどのように調理場に顔を出してリッタの尻を撫で続ければ、そのうち股を開き、ご主人さまから離れられなくなるという寸法です。せっかく腕の良い料理人が女で容姿も悪くないのですから、これを利用しない手はありません」
女中長は、何とも言えない顔を浮かべる少年に、くすくすと悪戯っぽい笑みを投げかけながら、「次はこちらに」と廊下を曲がるよう促してきた。
‡
角を曲がった廊下の先に見える勝手口がぎいっと開き、黒地のスカートに包まれた小ぶりな尻が、木のドアをぐっと押して入ってくるところであった。
一緒に、赤いトマトや緑の茎のついた蕪など野菜がたっぷり詰まったバスケットが持ち込まれた。どうやら食材を調達した調理女中が、調理場に戻る途中らしい。
少女は、女中服の黒い両袖をまくり上げ、細く白い両腕でバスケットをつかんでいる。
癖のある赤毛と、ややだらしなく斜めに被った女中帽――
(あ、マイヤだ)
少女の背は、さきほどの料理人リッタと同じか少し低いくらい。その身体つきは対照的で特に胸のあたりの起伏に乏しい。はっきり言ってぺったんこである。
だが、ウィルから見ても素材はかなり良い。
気の強そうな赤い眉、よく動く大きな青い瞳、すっと通った綺麗な鼻筋。
歳はおそらくウィルと同じくらい――おそらくというのは、この赤毛の少女は赤子のときに孤児院に捨てられていたので、正確な年齢が分からないためだ。
幼少のころに屋敷に連れてこられた、この少し口の悪い赤毛の少女のことを、ウィルはよく知っている。
マイヤはウィルの特に親しい遊び相手であった。下品な下町の冗談の多くは少女から教わった。ナイフで壁に傷をつけて落書きするやり方を教えてくれたのもマイヤだった。
つまりこの小柄な赤毛の少女は、屋敷の結構な古株でウィルの幼なじみなのだ。
マイヤは廊下のこちらにいる伯爵家の令息の存在に気がついて、にへらあっと笑いかけてきた。
だがそのとき、女中長の腰の鍵束がじゃらんと鳴った。
少女はあわてて笑みを抑える。
屋敷の各部屋に通じる扉を開ける鍵束こそが、女中長の権威の象徴である。この鍵束の奏でる音に、女中たちは権力を感じとるものだ。
トリスは屋敷の女中のだれからも敬われ、同時に恐れられていた。
(マイヤはよく怒られてたもんなあ……そういや、ここのところマイヤと話をしてないや)
全寮制の学校を卒業して数年ぶりに屋敷の生活に戻ったら、少女が女へと変化しはじめていることに気がついた。
それ以来、この幼なじみとの関係がなんとなくギクシャクとしたものになってしまっている。
マイヤは女中長がおっかないのか、触らぬ神にたたり無しとばかりに、そそくさとウィルのすぐ横を通り過ぎようとしている。
ふわりと少女の汗の匂いが漂ってきて、思わずウィルは鼻をひくつかせた。
(なんか妙に意識してしまうんだよね)
重そうな荷物を抱えた少女の小ぶりな尻が揺れているのを、ウィルは目ざとく観察していた。
その腰のくびれに、芽生えはじめた少女の青い性を嗅ぎとっていたそのとき――
(あっ……)
すれ違いざまにトリスの長い腕がすっと伸び、マイヤの小尻を素早く撫で上げたのだ。
「ひゃうっ!」
少女はビクッと背筋を引き攣らし、その拍子に胸に抱えたバスケットから、二つのトマトがつるりとこぼれ落ちる。
「わ、危ねえ!」
だが、両手で荷物を抱えたマイヤにはどうすることもできない。
「よっ、とと……」
床に衝突する寸前、間一髪ウィルの左右の手が赤いトマトをつかみ上げた。
「やるじゃねえか」
無事な野菜をバスケットに戻すのを、赤毛の少女は弾けるような笑顔で喜ぶ。
「でもな――」
マイヤは口をへの字に曲げた。
顔の造作自体はとても可愛らしいのに、すぐにそうやって蓮っ葉な表情を作る。
「仕事の邪魔すんじゃねえ! オレのケツくらい、いつでも触らしてやるから時と場合を選べ!」
そう一気にまくし立て、ぷりぷりと怒りながらウィルに背中を向けて歩き出した。
「……いつでも触っていいそうですよ? 良かったですね」
トリスは背をかがめ、小声で囁きかけてきた。
「言葉の綾だって。だいたい触ったのぼくじゃないのに!」
ウィルは釈然としない表情を浮かべながら、廊下の角を曲がろうとするマイヤの後ろ姿を見送っていた。
少女は一見したところ、何事もなかったように調理場のほうへと歩いている。
「ほら、首まで赤くなっていますよ」
トリスの言うとおり白い襟元の上に覗くうなじが、いまはほんのり赤く色づいている。
「怒鳴ったのも照れ隠しです。ああ見えてマイヤは純情ですから」
トリスは視線を白い漆喰の壁のほうに向けて、くっくっと悪い笑みを浮かべた。
壁の低い位置にはところどころ塗り直しが見える。
「落書きの恨みがようやく晴らせました」
(恨み? マイヤって、なにかやらかしたっけ?)
少年の脳裏に、赤毛のマイヤと黒髪の幼女の姿が思い浮かぶ。黒髪のほうのロゼ――歳の離れたトリスの妹は、現在、遠く離れた女学院に通っており屋敷にいない。
たしかこの二人の幼女は、幼いウィルを挟んで壁に向かい、なにかの図柄を彫る数を競い合っていた覚えがある。
(あっ……思い出した)
孤児院から連れてこられたばかりで、まだ怖い物知らずのマイヤは、屋敷の壁を傷付けられて怒れるトリスに、
『相合い傘に入れない年増は黙ってろ』
そう言い放ったのだ。
いったい何年越しの仕返しだろう――
「さあ、次に参りましょう」
女中長の足は地下に降りる階段へと向かった。
◇ 屋敷の女性一覧 ◇
女中長 1人 (トリス◎)
蒸留室女中 2人
洗濯女中 6人
料理人 1人 (リッタ)
調理女中 4人 (マイヤ)
皿洗い女中 2人
酪農女中 3人
客間女中 1人
家政女中 12人
雑役女中 8人
側付き女中 1人 (ソフィア△)
計41人
お手つき 1人 (済み◎、途中△)
◇ 用語解説 ◇
【料理人】
調理場の責任者として、主人や客人のための料理を提供する使用人職。腕の良い料理人は貴族の屋敷で引く手数多であり、屋敷によっては女中長を上回るほど給与が高くなることもある。
【調理女中】
使用人の賄い飯を作るのは調理女中の仕事である。いつか待遇の良い料理人になることを目ざし、日々腕を磨く。女中職のなかでも技術に重きを置く傾向が強く、料理人があまり教えてくれず、技術の身につかないような職場だと他のお屋敷に転職してしまうケースもあるようだ。
【皿洗い女中】
第九話「料理人と調理女中」へのコメント:
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コメントのお礼に特典小説もご用意しております。
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