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第二十五話「風呂場で伽をする女中たち」
ご指摘大変ありがたいです。リライトするつもりの回ですので、後で文章が一気にざっと書き変わる可能性があることご容赦ください。
伯爵家の令息ウィルは、側付き女中マイヤと何枚かの白いタオルを胸元に抱えた洗濯女中たちを引き連れ、屋敷の誇る大浴場までやって来た。
脱衣所のドアをくぐったとき、令息は振り返る。
「マイヤはここで見張っていて」
そう言いつけられた赤毛の幼なじみは、ひとしきり哀しそうな視線を寄越したあと、くるりと背中を向け、廊下に腰を下ろす。
マイヤは背中を向けたまま、右手を伸ばしてドアノブを引き寄せ、ばたんと脱衣所のドアを閉めたのだ。
ドアの向こうから、くしゅんと湿った小鼻をすする音が聞こえた。
(うっ……)
ウィルの胸がずきりと痛む。
「マイヤ。ちょっと可哀想だったね」
「どちらが可哀想だったかは、まだ分からないよ」
頭の横で栗毛を結んだアーニーの言葉に、白銀の髪のシャーミアがそう応じる。
「うう。なんだか緊張するっす」
黒髪のレミアは、とろんとした目つきで、ずっとウィルの顔を見つめていた。
赤毛のジュディスはこの状況に責任を感じるのか、口を真一文字に引き締めている。
ウィルは、洗濯女中たちが見守るなか、一足先に、ぱぱっと服を脱ぎ散らかして、白いパンツ一枚になった。
それを、年輩のイグチナとブリタニーが「あらあら」と、黒いスカートの膝を折ってどこか嬉しそうに畳んでいく。
女中たちの視線がウィルの下着の一点に集まっている。
ウィルの腰元の白い下着は、舟のマストのようにピンと張っていたのだ。
もうウィルは隠す必要を感じなかった。
少年は下着を脱ぎ下ろす。すると、先端の硬く張り詰めた男根が天井を指し示していた。
「わ、わわわ……」アーニーが指の隙間から、それを覗き見し、
「す、すごいっす」レミアが頰を赤く染めて、じいっと見つめている。
ジュディスはあの晩のことを思い出したか少し目を泳がせた。
シャーミアは気まずそうに視線を反らした。
ふいに、ウィルの勃起した強ばりが左右からの鼻息にくすぐられて揺れた。
膝をついた左右の三十前後の洗濯女中が、目の保養とばかりに、至近距離から強い視線でウィルのものを見つめていた。
年長者二人組は、臭いまで嗅いでいるかのような食いつきであった。
「ね。ぼくだけ裸だと恥ずかしいよ。二人ともスカート下ろしてみて」
ウィルはちっとも恥ずかしいと思っていない口ぶりで、そう左右に控える女中に命令した。
「はい」
「仰せの通りに」
左側の三十路近いブリタニーは、どこか嬉しそうに黒いお仕着せのスカートの留め具をかちりと外す。
綺麗な白い足は黒い靴下に包まれている。
女の股間をしっとりと包む微かな黒い布地の起伏は、そこに詰まっている女の熱を予感させた。
右側のイグチナも、黒い下着であった。
子どもを産んだためか、それとも歳のせいか、太っているというほどではないが、白い肉がほんのすこしだけ下着からはみ出している。
イグチナはウィルの視線に誘導されるように頷いて、黒いブラウスを脱いでみせた。
イグチナは着やせするタイプのようで、大きな乳房が黒い下着で包まれていた。
「おっぱい見せて」
すぐに、イグチナの少し乳輪の大きめの乳房が露わになった。
以前、ウィルの子守女中を勤めたこともあって、乳房の量感は見事といえた。
重力に負けて垂れ下がりはじめた大きな乳房が、女は腐りかけが美味いといわんばかりの絶妙な曲線を描いていた。
ウィルは左手に持っていた自身の下着を、ブリタニーに渡し、左の栗毛のポニーテールと、右の黒髪ショートの、年輩の二人組の女中の乳房を、掬い上げるようにたぷたぷと揉んでみた。
そのたびに、洗濯女中たちのまえで、びくびくとウィルの亀頭が揺れる。
左右ともに、結構大きい。特に子を産んだことのある右のイグチナの乳房は、だらしなく手の上に垂れ下がってきた。
栗毛の髪の長い女性は、膝を折った体勢のまま、黒い靴下から覗く白い太ももの上で、ウィルの下着を手早く畳んだ。
ウィルはさらに背を倒し、胸をさらけ出したイグチナの唇をちゅっと啄み、そして反対側のブリタニーの唇を吸った。
この二人は昔から、ウィルの言うことを何でも聞いてくれる。
たしかに二人は美人だが、トリスのような年齢不詳の抜群なプロポーションを維持しているわけでもない。
だが、年増には年増なりの魅力があるものだ。
いまから、この二人の女性の相手をすると考えただけでも、鼻血が出そうだった。
もし、夢精をしたときに、トリスに相談をせずに洗濯女中に直接掛け合っていたならば、ウィルはこの二人のどちらかで筆下ろしをしていたかもしれない。
だが同時にトリスがいる限り、決してそれは起こりえなかったであろう。
そして――
「さあ、みんなも服を脱いで」
これから六人の洗濯女中たちの相手をするのだ。
やがて、じっと息を潜めて固まっていた洗濯女中たちが服を脱ぎ出した。
各々好きに着替えるのに任せながら、ぽおっとウィルのことを見つめていたレミアが次のターゲットに選ばれた。
「え、あ、あ……」
すると、レミアはやや挙動不審気味に、目まぐるしく瞳を動かして動揺した。
自分のほうに、男根を突っ立てる全裸の少年が、背びれを立てる鮫のように、まっすぐ接近してくるのである。
「ブラウスを脱いで」
「あ、はいっす」
ウィルが落ち着いた声色でそう言うと、女はてきぱきと黒いブラウスのボタンを外して、コットンの白い下着姿になる。
そして、はじめて下着姿になったことに気がついたように、ばっと身体の前面を腕で覆った。
「手、邪魔」
「あ、はいっす」
レミアは素直に従った。
下着姿のレミアは、スレンダーでひとつひとつの筋肉の付き方がはっきりしている。身体を動かすのが得意そうな体つきをしていた。
「ブラも外して」
「はいっす」
レミアは、恥ずかしさを示しながらもウィルの言葉には素直に従っていく。これは便利であった。
レミアの乳房は、鍛えられた身体を持つ女特有のコンパクトな感じがあった。
ウィルは、両手を伸ばして女性の乳房を揉みほぐす。
「あっ……。あ、ああ……。恥ずかしいっす」
レミアは癖のないベリーショートの黒髪を悩ましげに振りながら、黒い眉を歪めている。
この女は少し考えの足りないところもあるが、素材はいい。ウィルは、白く通ったレミアの鼻筋を見つめながら、そんなことを思った。
この場でこの女を押し倒そうか考え始めたとき、
「あ、軍曹。レースの下着をつけてる!」
突然、アーニーのそんな声が聞こえてきた。
白い木綿のチューブブラの格好になったアーニーが、部屋の隅でこそこそ着替えをしているジュディスの、白いレースの大きな胸もとを指差していた。
「あ、あたしだって、たまにはお洒落くらいするさ!」
ジュディスはそう言い返しながら、両手で胸を覆い隠していた。
ウィルにとってはいまいち良く分からないが、少しお洒落をしている。それがジュディスの恥ずかしさのポイントらしい。
それで、ウィルの関心もジュディスに移った。
ヨットのマストが、風上に向けてタッキングするように張ったままの男根が、より大きな快楽を求めて回遊していく。
ウィルは自分よりも少し背の高いジュディスの背後に回り、後ろからジュディスの大きな白い柔肉を、レースの下着越しに掬い上げる。
「あんッ!」
「ほら。みんなに自慢していいって言ってあるよね」
ウィルはそのまま、黒いスカートを脱いだ尻の谷間に男根を擦りつける。
洗濯場に行く前は、フローラの下着のなかに一発放っていた。フローラと違って、目の前の女の膣内に挿入するのに何の遠慮もいらない。
「で、でも……」
二十代半ばのジュディスが、初めてお洒落をした小娘のように恥ずかしがっていた。
「ほら。胸を張って。スカートも脱いで。下着もみんなに見せてあげて」
周囲の洗濯女中たちの視線がジュディスに集まる。
ウィルの言うとおり、ジュディスは不承不承、ぱさりと黒いスカートを落とす。
上下の下着と靴下、ガーターベルトだけの姿になり、みなの前で背を起こす。
レースに包まれた二つの大きな丘がぷるんと震えた。
豊満な胸と尻を、薄く透ける唐草模様の入ったレースが覆い包んでいた。
「とても綺麗だよ。みんなもそう思うよね」
ウィルがそう言うと、赤面して大柄の身体を小さく縮めるジュディスに、五人の洗濯女中たちが賞賛の視線を向ける。
「たしかに似合ってる」そう褐色の肌の女が同意を示し、
「しかも、上下セットだしぃ」妙に現金なところのある小柄な少女が同意する。
「姉御、すごく綺麗だ」短髪黒髪の女性が素直に褒め称える。
「まあ、羨ましい」ジュディスより年上の女性は、長い栗毛のポニーテールの止め紐をばさりと外す。
「ちょっと嫉妬しますわね」最年長の、黒髪ショートカットの女性は眼鏡を外した。
部下たちの声に刺激されたのか、ウィルの指先が弱い部分を刺激するのか、ジュディスはいつも強気な赤毛の眉を悩ましげに歪めていた。
ねっとりと、ウィルが女の首筋に舌を這わせると、ジュディスは背筋を震わせた。
「お風呂から上がったら、君たちにも下着をあげるからね」
「え、ホント? 大将、太っ腹ッ!」
アーニーはそう喝采をあげた。
(大将……?)
ついこないだまで、せいぜい少佐くらいであった気がする。
知らないうちに随分と出世したようである。
ウィルは遠慮無くジュディスの胸当てをずり下げて、露出したジュディスの白い乳房を揉みはじめた。
「あれ?」
ウィルはジュディスの首筋に鼻を埋め、頭の左右で二つに縛った赤い髪の臭いを嗅ぎながら、呟く。
「前に抱いたときよりも、おっぱいが張ってるね。ちょっと体温も高いし」
それを聞いて、ジュディスは背筋を震わせる。
リサ・サリの引いた女たちの生理のチャート図が、ウィルの頭には叩き込まれていたのだ。
「ジュディスの次の生理の予定日は、来週の土曜日あたりかな」
「ひぃいい」
赤毛の女は、そう断末魔のようなうめき声を絞り出す。どうやら図星だったらしい。
「ジュディス、ベンチに両手をついて」
「部下の見てるまえで……あたしゃ恥ずかしいようっ」
言葉では抵抗しながらも、ジュディスは素直に低い木の長椅子の背もたれの上に両手を突いた。
「だからだよ」
低い体勢なので、自然と腰を高くあげる格好となった。
ジュディスのショーツをずり下ろし、大きな尻をみなの前で露わにする。五人の洗濯女中たちがはっと息を呑んだ。
「あ、あ、ああ……。そんな……!」
ショーツをずり下げ、五人の洗濯女中が見つめているなか、まだそこまで濡れていないジュディスの女陰のなかに遠慮なく男根をずぶずぶと沈めていく。
洗濯女中のなかで一番偉いジュディスにここまでやるのを見せつけておけば、あとの部下も扱いやすくなるのだ。
屋敷のなかでは、空いている部屋に連れ込むなり、他の女中に見られないように気を使うつもりであったが、洗濯女中についてだけは、好きなときに洗濯場で押し倒せる関係を築くつもりであった。
いくら屋敷のなかで絶対権力を持っているとは言え、外部からの評判というものがある。
「今日は、ぼくは君たちの全員のなかに入るからね」
後ろからジュディスに跨がりながら、ウィルは残る五人の女たちに当然とばかりにそう宣言したのである。
「イグチナ、ブリタニー。君たちの忠誠は疑うまでもないよね? 抱いたら、女としての忠誠も誓ってもらうよ」
ウィルがそう言うと、イグチナは、白豚のように大ぶりの乳房を露出させたまま、
「まあ、こんな年増にまで、欲張りですこと」
そう言って、艶めかしく笑ったのだ。一緒に乳房が揺れて弾む。
ブリタニーも、黒いショーツを白く長い片足にひっかけたまま、
「断われませんわ。昔の手のつけられない腕白なウィル坊ちゃんに戻られたかのようです」
そうくすくすと笑った。女の下の毛は、ばさりと腰まである栗毛より、濃く匂ってくる感じがした。
ジュディスを屈服させたことに加え、この気心の知れた従順な二人の年輩の女がいるからこそ、ウィルは洗濯女中に無茶を強いることができるのだ。
ふと、ウィルは後ろからジュディスの両の乳房を握ったまま、正面の小麦色の肌の女のほうを向いてずっと気になっていたことを問いかけた。
「ねえ、シャーミアってもしかして処女?」
レミアとアーニーがさばさばと服を脱いでいる中、シャーミアだけはブラウスのボタンだけ外したまま、固まっていたのだ。
「あ、そういえば、シャーミアの色恋話、聞いたことがない。知りたーい!」
「なんでこの状況で、あんたが食いつくのよ……」
シャーミアは、アーニーを半目で睨んでいた。
「アーニーとレミアは処女だよね?」
ウィルのその質問に、レミアは頰を少し赤くして「そうっす」と頷き、アーニーはもっと頰を赤く染めて首を縦に振った。
みなの視線がシャーミアの小麦色の通った綺麗な鼻筋に集まった。
シャーミアは自分の体を抱きしめて、
「処女です……。身を捧げたいと思うほどの男性に巡り会えなくて」
やっと、そう呟いたのであった。
「今から、三人とも処女をもらうけど、いいよね? ジュディス」
伯爵家の令息は、庭師に薔薇の枝でも切ってもらうときのようにそう訊ねたのだ。
ジュディスの尻は、ウィルの欲望を受け入れながら、ぶるると震えた。
「ん。アーニーとレミアはご主人さまの好きにしたらいい」
赤毛の第一洗濯女中は白い首筋を震わせながら、二人の第三洗濯女中をあっさりとウィルに売り払ったのである。
「がーん!」
とアーニーは口にし、
「べつに、いいっすよ?」
レミアは、顔を赤らめながら、そう呟いた。
「シャーミアは……」
そう言いかけて、ジュディスの白い顎が上がる。
ウィルも目の前の小麦色の肌をしたシャーミアを見つめる。
色の濃い肌をしている人種は不思議なことに、ほとんど肌にシミがない。
白銀の髪も、金髪のフローラのようにどこか高貴さを感じさせる。
そして、砂漠のオアシスの女のように、性的なことに通じているのかと思いきや、意外なほど純情で処女なのである。
ウィルは何としても欲しいと思った。
ジュディスの背が反った。おそらく、ジュディスのなかでウィルの男根がより一層張ったからだろう。
第二洗濯女中のシャーミアは、ジュディスの部下の要であろう。
シャーミアを押さえられなければ、ジュディスの夢が遠ざかることは間違いない。
どうするのかなと、支配階層らしいドライさでウィルが斜め後ろからジュディスの顔を見守っていると、この赤毛の女は下唇をひとしきり噛んだ後、
「……シャーミア。頼むよ。……今後もあたしを助けてくれないかい?」
そう後ろから挿れられた体勢で懇願したのであった。
すると褐色の肌の女は軽く頭を振り、深く溜息をついた後、
「ジュディスに頼まれたら断れないわ」
覚悟を決めたとばかりに黒いお仕着せを脱ぎ、白い胸当てを外した。
小麦色の乳房が弾ける。そこには、それより色素の薄い乳首が載っている。
「処女だよ。好きに使っておくれ。ただし――」
シャーミアは灰色の瞳で、ウィルを射抜き、
「銀狼族ほどではないけど、わたしの一族も呪いの力を持っていると忌み嫌われてきたんだ」
南方より来たシャーミアの一族は、何度となく迫害に晒されているそうである。
「約束を破ったら呪いますからね」
少しだけ赤みがかった唇が酷薄な笑みを形作った。
ウィルはそれを真正面から受け止めた。
「心配いらない。ぼくは小心者だからね。約束を守る覚悟があるからこそ、君たちをこんなふうに扱えるんだよ」
そう言って、ウィルが、後ろから、ぱんぱんとジュディスの大きめの白尻に本格的に腰を振り始めた。
「あ。あん。ひぃ、あん! だからって、こんなのないよぉ」
ジュディスがベンチの背もたれに爪を立てながら嬌声を上げる。
もう、ウィルは悪漢そのものであった。
ウィルは、唐突にジュディスのなかから抜き放つと、中途半端に昂ぶらせたジュディスを放置して、
「このままだと痛いからね」
ウィルはしゃがんで、こんこんとタイルの表面を手の甲で叩く。
洗濯女中たちは、ウィルに命令されたとおり、風呂場のタイルのうえに厚手のタオルを敷き詰めているところである。
ウィルは準備をする女たちの裸体を、湯船のへりに腰を掛けながら、品定めするようにじっと眺めていた。
巨大な乳房を揺らすジュディスとイグチナは、しゃがんだときに覗かせる尻の割れ目も量感たっぷりな感じがする。
シャーミアとブリタニーは、抜群のプロポーションをしている。
細々と動くアーニーとレミアも、元気いっぱいで魅力がある。小さな乳房の上に淡い色の乳首が乗った、溌剌とした女の裸も、なかなかに艶めかしい。
タオルはかなり多めにもってきただけあって、女が三人ほど並べられる広さになった。
ブリタニーとイグチナが、敷き詰めたタオルの上にさっと湯を掛けると、これで簡易のベッドのできあがりである。
「そうだ! 洗濯場に仮眠室を作ってあげるね」
ウィルは唐突に閃いた。
「あ、確かにあると、すごく助かるね」
大きな乳房をぶら下げたジュディスがすぐに賛同した。
洗濯女中の仕事は重労働である。
仕事で疲れた身体を休めるためか、三時の休憩の時間に、洗濯場の入り口の木の階段の上で日向ぼっこをしながら、洗濯女中たちが並んで折り重なるように身体を休めている姿を見かけるのだ。
「でも、それって……」
シャーミアが心配そうな声をあげる。
「大きめのベッドが一つあればいいよね。仕事さえきちんとやっててもらえれば、そこで昼寝してもいいよ」
屋敷の女を抱くのであれば、適当に空いている部屋に連れ込めばいい。
だが、いままで屋敷の外にいることの多い女については、手籠めにするのに適当な場所がなかったのだ。
屋敷の外にいる機会が多いのは、洗濯女中を除けば、酪農女中や、農園や厩舎の手伝いをしている女中たちだ。
園丁長は休日にろくに食事も取らず、育ちの悪い樹木を丸一日眺めていることが平気な変人だし、馭者長は白熊のようながっちりした無口な老人だ。
どちらも、伯爵から疎まれるほど、気むずかしく扱いの難しい男性使用人ではあるが、腕はよいのだ。
彼らの職場に土足で乗り込んで女を抱いたら、彼らのプライドは傷つくであろう。
まずは、さきほど自分に逆らったレミアのスレンダーな身体を仰向けに寝かせる。
「は、恥ずかしいっす」
黒髪の少女の股を開き、じっくりと観察した。
少女は両手で自分の顔を覆い隠していた。
その横には、アーニーと、シャーミアが同じ体勢で少し股を広げて並んでいるのだ。
「戦争に負けるってこういうことなのね。なんでウィル坊ちゃんに逆らったのよ。もうジュディスの馬鹿ッ!」
アーニーが真ん中で白く細い足を開いて寝そべり、後ろにお尻をついて座るジュディスに、半ば本気で抗議の声を上げていた。
「す、すまん……」
ジュディスは栗毛の少女の頭の上で両手を動かしながら、心底申し訳なさそうにそう謝った。
たしかにアーニーの言うとおり、ジュディスがあそこまで自分に逆らわなかったら、ここまで洗濯女中たちを手酷く扱おうとは思わなかったであろう。
いま、アーニーの後ろのジュディスが何をしているかというと、くちゅくちゅと自身の性器にガム状の避妊具を押し込んでいるところなのだ。
ジュディスの左右で、ブリタニーとイグチナが同じように、ウィルの命令に従って従順に避妊具を装着していた。
まず、ウィルは、レミアの上にのし掛かる。
レミアの淡めの乳房が、ウィルの胸板で潰れた。ちょんと突き刺さる乳首の感触があった。
白い太ももを抱きかかえる。いちいち一人の女に長い時間はかけない。
照準を合わせ、そのまま腰を押し込む。
「い、痛い……。くぅう……!」
ぶちぶちと敏感な部分で肉を割く音を感じる。
自分に少しでも逆らった女にこうやって上からのし掛かるのは大層気分が良かった。
ウィルの心を満たした感情は征服感である。
「へえ。ジュディスと同じくらい締まりがいいじゃないか」
レミアの発達した腹筋を手の平でなぞってやる。
ベリーショートの髪型の女が一瞬表情を緩みかけたところで、
「い、痛い。もう少し優しく」
女の傷みなど気にすることなく、しばらく、がんがんと上から腰を振りはじめた。
「かなり締まりいいな……」
ふとウィルが腰の動きを止めて、そう呟いた。
そのときにはもうレミアは肩で息をして、半ば放心していた。
このまま避妊処理も済ませていない女の膣内に射精しても後が厄介なのだ。
やがて膣内の締め付けが少し柔らかくなった。するとレミアの膣口の隙間から血が零れ、タオルの上に点々と赤い染みを作った。
「ブリタニー。避妊具は装着した?」
レミアのコンパクトに膨らんだ乳房を掴みながら、ウィルは上を向いてそう尋ねる。
「はい。仰せのままに」
頭上には、ブリタニーがタオルのうえにお尻をつけて、ウィルに見やすいよう大股開きの股間を左右に指で広げ、ウィルを待ち構えていたのだ。
「あっ!」
レミアの女性器から、ぬっぷりと血の絡んだ男根を抜く。
ウィルは処女の血で汚れた男根を拭うこともせずにレミアの頭を跨ぎ、ブリタニーの白い太ももを引き寄せる。
そのまま、少し黒ずんだブリタニーの入り口に男根を押し当てた。
「わたしは石女ですから、避妊など必要ありませんのに」
長い髪を背中に下敷きにして、ブリタニーはそう寂しそうに笑う。
容姿の綺麗なブリタニーがまだ結婚もしていない理由、それは子宝に恵まれなかったからだ。
教会は離婚を認めていない。そのため、ブリタニーは結婚自体をなかったことにされてしまったのだ。
そのせいか、この屋敷に勤めはじめた当初から、ブリタニーは、ウィルを実の子どものように甘やかし、なんでも言うことを聞いてくれたのだ。
ウィルは栗毛の女性に顔を寄せ、唇を吸うと、女はくすぐったそうにどこか影のある優美な表情を緩めた。
「ぼくがブリタニーのなかに射精したら、以後、ブリタニーは僕のものになるんだよ?」
ブリタニーは、子どもの遊びに付き合うように、こくこくと頷いてみせた。
栗毛の昔なじみの女性のなかはしっとりと濡れそぼっている。
ぐちゅ、ぐちゅ、ぐちゅ。
髪の長い女は、何の抵抗もなく、ウィルの男根を柔らかく包み込む。
「あ、そろそろイキそう……」ウィルがそう言うと、
「ああ。わたしも気持ちいいです。どうぞ存分に……」ブリタニーはそう応じた。
「うっ……!」
びくびくと少年の尻が跳ねる。少年の張った亀頭のあいだから、年増の女の膣内にびゅっびゅと精液が射出される。
ウィルは、ブリタニーと一緒に達しようとか、一切考えることなく、自分のペースで腰を振り、出し惜しみをすることなく射精をしたのだ。
ブリタニーは、ツンと尖った乳首を自分で触りながら、余韻に浸っていた。
若いウィルは休憩を必要としていなかった。
精力はまだ有り余っているし、勃起を促す女はまわりにいっぱいいた。
「アーニー」
ウィルの呼びかけに、
「ひ、ひぃいい!」
少女はがたがたと開いた白い脚を、生まれたばかりの子鹿のように震わせた。
となりには、痛そうにその股ぐらを押さえ、タオルの下にいまも血の滴を垂らしているのだから、恐怖を感じても無理もないかもしれない。
髪の短い栗毛の少女が、一縷の望みを託して、頭上に視線を送ったが、
「ここ辞めても、ほかに行くとこなんざ、ないよ。さあ。ご主人さま、どうぞ」
ジュディスは、細い左右の足を上からしっかりと押さえつけたのだ。
ジュディスの言葉に、ウィルは頷いてアーニーの上にのし掛かった。
女が、男の性交を手伝って女を押さえつけるというのは、とてもイヤらしい感じがして、興奮する。
ウィルはアーニーの乳房を柔らかく揉む。小ぶりだが形は綺麗だ。
そしてウィルは唇を奪う。
柔らかく、抱きしめてしばらくそうしていると、空気が変わってきた。
「あれ? わたしくらくらしてきた」
いつのまにかアーニーはウィルの背を抱きしめ返して、そんなことを呟いたのだ。
ウィルが一切の了解を取らず、ぶちっとアーニーのなかを分け入ると、
「痛ッあーー!」
見下ろした先の少女は、いつもののんびり加減の陽気さが嘘のように、両目から涙を零し、白い歯を食いしばってもの凄い形相を浮かべていた。
「痛い。痛い。無理。無理。絶対、これ以上無理!」
顔を振り乱して、ばたばたと両足を動かそうとするが、その足首はジュディスの手によって握りしめられていたのだ。
ウィル一人だけなら、さぞ骨が折れたことだろう。
少女の頭の右側で短く結んでいる栗髪をはたきのように激しく振り乱している。
ウィルは円を描くように、アーニーの女性器を掻き回す。そして、一際深く突き込む。
処女膜を完全に余すところなく破いたのである。
そうすると、アーニーは金魚のようにぱくぱくと口を開けた。痛すぎて悲鳴すら出ないようである。
「よく頑張ったね……。もう抜いてあげる」
少年がそう言うと、赤く濡れそぼった男根がぬらりと肉の鞘から引き抜き放たれた。
もちろん、ウィルは満足していないので、血に濡れた男根は張り詰めたままだ。
ウィルは優しくアーニーの頭を撫でてやると、
「ひっく、ひっく……。ごめんなさい。わたし痛いのダメなの……」
アーニーはウィルの背中に手を回してきて、そう呟いたのであった。
「大丈夫。次やるときは、もうこんなに痛くないから……」
ウィルの頭の横で、栗毛の少女がこくりと頷いたのだ。
「次やるとき……」
そうぽつりと呟いたのは、目の前にしゃがんだ白銀髪に褐色の肌のシャーミアであった。
シャーミアの小麦色の股ぐらは美しかった。光苔のようにきらきらと白銀の陰毛が茂っている。
そして、膣の土手までが小麦色で、膣口からは一転して薄桃色に変わっているのにも、この異国情緒豊かな女の性が強調されているようでそそられるものがある。
処女膜は楕円形の穴が開いており、呼吸をするように震えていた。その奥には、やはり複雑な形をした桃色のひだひだが見えている。
(ごくり――)
小麦色の肌をしているので膣口のピンク色が妙に艶めかしく男を誘っている。
ウィルは仰向けに寝ているシャーミアの上にのし掛かる。
そして、唇と唇を触れあわんばかりの距離まで近づける。
洗濯女中のなかでは一番の美人である。
いま、屋敷には客間女中の数が圧倒的に足りない。どうせ砂漠の君主にも近い東方の領地だし、肌の色は問題にはならないであろう。内覧会には臨時で客間女中として働いてもらうのも良いかもしれない。
「約束は守るよ。ほかにシャーミアがぼくに惚れる障害になりそうな問題はある?」
「惚れる? 急に、そ、そんなことを言われても……」
「ぼくに約束を守らせるために、シャーミアはどうやったら自分を惚れさせられるか条件を出したほうがいいよ」
ウィルは、さきほどのジュディスのシャーミアへの対応を真似て、本人の意思を確認しながら物事を進めようとしていた。
「わたしのときは一切聞かなかったのに、シャーミアだけきちんと口説いてるー!」
アーニーが横から喚いた。
「……約束を守ってくれるだけでいいです。そしてときどき洗濯女中のみんなに優しくしてくれたら……」
「分かった。シャーミアをもらうよ」
小麦色の肌をした女性の唇は、近くで見ると思ったよりも紅かった。柔らかく唇を割り、舌を絡ませる。
すぐに舌の反応が返ってきた。
一応、段取りを踏んだせいか、思ったよりも協力的だ。豊かな小麦色の乳房を愛撫し、両の乳首を唇に含んでいく。
フローラよりも少し大きいくらいで揉みごたえがある。
「なんか、あたしのときよりも丁寧だし」
アーニーがふて腐れたようにつぶやき、ようやく復活したレミアも横で頷いていた。
「挿れるよ?」
「あたしのときは訊いてもくれなかったっ!」
アーニーがなおも抗議の声をあげる。煩い外野であった。
ウィルの男根が、シャーミアの白銀の穂の茂る小麦色の土手に影を作る。
桃色の膣口がウィルの亀頭の先をくちゅりと啄んだ。そのまま腰を押し出した。
仕切りになっている処女膜を柔らかくねじ切る。
「痛、たッ」
褐色の肌の美女が自分の下で、処女を奪われる苦痛に白銀の眉を震わせているのだ。
極上の女の処女膜を破る瞬間をゆっくりと体感する。
なかもウィルの男根のまわりに絡みつく。しっとりとしていて、とても具合が良かった。
そのまま射精してしまいたいくらいであったが、ウィルはあわてて頭を振ると、褐色の乳房を両手で掴んだまま、頭上の黒髪の女のほうを見上げた。
「イグチナ。準備はできてるね?」
そう問いかけ、ぬらりと破瓜の血で濡れた強ばりを、女の鞘から抜いたのである。
避妊具を取り付けた古参の女中のなかで射精だけを行うという、随分と酷い扱いであったが、イグチナは、
「本当にわたしみたいな年増でいいんですか?」
むしろ、そう不思議そうな顔をしていたのだ。
たしかに一般的に言って洗濯女中のなかで一番美人なシャーミアのなかから抜いて、年増で容姿も衰えはじめたイグチナに入るというのは、不思議かもしれない。
「いいんだ。いいんだ」
ウィルは鷹揚に笑う。背後の股から血を流している三人の女のほうを振り向くと、
「心配しなくても痛いのは今回だけだよ。次は気持ち良くしてあげる。ぼくの精を膣内で受け止めて、達する感覚を覚えてもらうからね。ジュディスみたいに」
女の血で汚れた男根を誇示しながら、ウィルはそう呟いたのであった。
今度はウィルは、最年長のイグチナの白い肩に両手を置いた。
六人の女を相手にしているにも関わらず、一対一で世間話をしているかのように和かに話しかける。
「ロゼから手紙があってね」
ロゼというのは、トリスの歳の離れた妹のことである。
貴族向けの寄宿学校を出たウィルは、一足先に屋敷に戻ってきたが、半期ほどズレておりロゼのほうは卒業するまでまだもう少しだけ時間がかかる。
「ロゼの方は女王蜂争いのまっただ中だよね」
「娘からの手紙にも、ときどきロゼのことが書いてあります」
ウィルは、男根を勃起させながら、倍くらいも歳を取った裸の女と話す自分が不思議であった。
イグチナの女性器に男根を宛がう。
「ヴェラナは卒業したら、どうするつもりなの?」
ウィルが訊くと、イグチナは懇願するように眉を下げてウィルを見上げた。
マルク家の屋敷は、シャルロッテ女学院の生徒にとって、極めて人気の高い就職口である。
「あんッ!」
ウィルは三人の女の破瓜の血を吸った男根を、イグチナの膣内に埋めた。
イグチナは小柄なほうで、胸はかなり大きい。リッタに体型が似ているかもしれない。
体型のわりに大きすぎるのか、少し垂れはじめたイグチナの乳房を揉みながら、ウィルは腰を振る。
「ヴェラナもこの屋敷に来るように誘ってみるよ」
「本当ですか!? 母娘揃ってお屋敷で働けるなんて嬉しいですわ」
ウィルの言葉に、イグチナは満面の笑みを浮かべた。
少年は、年増の女のなかで脈動するように前後運動を繰り返していた。
ヴェラナはそれほど成績が良いほうではないらしい。コネなしでは、この屋敷には採用されないのだろう。
「でも――」
ウィルはそろそろ達しそうな予感を感じながら、条件を付けくわえる。
「ヴェラナがイグチナと同じくらい具合が良かったらねッ!」
女はそれを聞いて白い腰をくゆらせる。
「ふふ。そう仰るだろうと思っていました。もう取り消しはなしですよ。こんな年増よりも、娘のほうが、ずっと、何倍も具合がいいに決まってますわ!」
年増の女は、あっさりと娘を差し出す確約を与えてしまったのだ。
じゅぶじゅぶとイグチナのなかを往復する。
「これからはぼくのことをご主人さまと呼ぶんだ。もう挿れてあげたんだから、もう君たちはぼくの女だよッ!」
風呂とは、ウィルにとって一種の毒抜きであった。
「だ、出すよッ!」
ウィルは、洗濯女中たちのなかに、思う存分自分の心の毒を吐き出すと、心地よい疲労感に包まれたのであった。
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「絶対に、絶対に、絶対に。今度こそお預けじゃないだろうな」
ベッドのまえで、マイヤは細い腕でウィルのシャツの襟元を掴み、目にいっぱいの涙を浮かべて縋りついていた。
「大袈裟だなあ……」
「もし、いまお預けなんて言われたら、オレ、泣くからな――」
(もう泣いてるじゃないか……)
男とは誠に勝手な生き物である。
ウィルはベッドで一人になるのが無性にさびしく感じていた。
なにせ、さきほどまで六人の洗濯女中がいたのだから。
脱衣場の扉のまえで一人寂しく小膝を抱えて、下唇を噛んでいたマイヤに「伽をお願いできる?」そう伝えたのであった。
そのときのマイヤの表情といったら、まるでぶ厚い雨雲の隙間から光明が差し込んだかのようであった。
その反応に、ウィルはどうしても、以前トリスが口にした言葉を思い出してしまう。
『犬の散歩に当たるものが女中の場合、性交にあたります。カップに紅茶を満たすように、女の器に精液を注いでおけばよいのです』
『性交さえしておけば、女中は、多少の理不尽なことがあっても耐えてくれますよ』
「マイヤ。トリスからもらった避妊薬をずっと飲んでいたよね?」
ウィルがそう訊くと、マイヤはなぜか、自分の胸から腰のあたりまでを、ばばばっと慌てるように叩いた後、もの凄く真剣な表情で大きく頷いて、
「大丈夫だ!」
そう言ったのだ。切羽詰まりすぎであった。
(たしかに今日、散々、焦らしはしたけど……)
もしマイヤが飲み忘れていたとしても、追い返したりはしないつもりだった。
先日、トリスが開発していた経口型の避妊薬がついに完成した。
これで、女の身体が妊娠中と勘違いをして、女の膣内に射精をしたとしても妊娠しなくて済むようになったのだ。
つまり、いまのマイヤの身体は、子宮口に避妊用のペッサリーを取り付けなくても、いくら膣内に射精しても妊娠する心配がないのだ。
なんとなく、いまさらながら、申し訳なさを強く感じてしまって、
「今日、朝まで一緒に寝ていっていいよ」
ついウィルがそう言うと、マイヤはまず震える指先で白い可愛いほっぺたを抓った。
そして、目をぎゅっと瞑って、ウィルの腰元に抱きつき、
「オレって、なんて幸せなヤツなんだ――ッ!」
そう感極まったのである。
(ああ……。なんかすごい罪悪感を感じる……)
ウィルは今日一日の悪行を悔いるような気分にさせられたのであった。
だが、ウィルの今日一番の悪行はまだ終わらない。
はあ。はあ。はあ。はあ――
汗を飛び散らせる。
何度もマイヤの小さな腰を打ち付ける。
まず、ウィルは一度精をマイヤのなかに解き放った――
ウィルの精で汚れたマイアの入り口に、くちゅりと、もう一度、男根を宛がうと、
「なんだと! もいっかいくれるのか!?」
マイヤはこんな嬉しいことが世の中にあっていいのかという喜びようであった。
そんな少女にウィルは囁きかけたのだ。
「ねえ。マイヤ。頼み事があるんだよ――」
無論、赤毛の少女がウィルの頼み事を断われるはずがないと知っている。
「ソフィアって中に挿れられないだろ? 今度からぼくがソフィアを相手にするときは、マイヤが台になってほしいんだ。そのとき、ぼくはマイヤのことをほとんど相手にしない。ただ挿れられる台に徹してほしい」
これほど女を馬鹿にした頼み事もないかもしれない。
「あっ――」
ウィルは、返事を聞く前にぐっと再び男根をマイヤのなかに差し入れる。
「さっき、ぼく、なかに出したけど、あれ、気持ち良かったよね?」
「あ、ああ――」
小柄な少女は、白い足をぎゅっと少年の腰のまわりに絡みつけ、うんうんと頷く。
「それくらいならいいよ。それくらいなら。ソフィアと一緒に抱いてもらうことくらい、なんてことはない。でも――」
赤毛の少女は、下から突き上げられながら、不安そうに顔を曇らせた。
「マイヤってソフィアと仲がいいだろ。君たちはそのまま生涯の友人になるんだ。そしてマイヤは、閨でも友人としても、ぼくと一緒にいるべきだとソフィアの耳元で囁き続けるんだよ」
「それって、ひ、ひどいよ。ウィル……!」
生来、マイヤは、そういう曲がりくねったことが、できないほど真っ直ぐな人間であった。
孤児の生まれにしては、奇跡的なまでに純朴な性根のまま育った心優しき少女マイヤ――
だからこそ、同じように真っ直ぐで誇り高いソフィアの心に影響を及ぼすことができるだろう。
ウィルが使用人ホールで見せた堂々たる態度に、女中は自分たちの主人に光輝を見出したことであろう。
マイヤもそのなかの一人であった。
だが、光が強くなると、光の当たらない闇もより深くなるものなのだ。
マイヤは少年の火照った両肩を下から掴む。そして、顔を歪めて問いかける。
「トリスの奴がそうしろって言ったのか?」
たしかに、あの長身の女中長なら考えつきそうなことであった。
だが、ウィルはゆっくりと首を左右に振った。
「違うよ。ぼくが自分の頭で考えたんだ――」
ウィルは腰を前後に揺らしながらそう返答した。
「あっ……!」
少年の眼孔の奥を覗いたマイヤは、その闇の深さにおののいた……。
いや、この少年の本質は、昔も今も変わらないのかもしれない――
本当に欲しいものを目の前にしたとき、ウィルは一切の手段を選ばないのだ。
「ぼくのために、マイヤならやってくれるよね」
ウィルは、『マイヤなら』という部分を強調する。
「そ、そんなの……」
マイヤは、拒むためか、少年の肩から一本一本指を離そうとして――
「ウ、ウィル――」
結局、それを果たせず、少年の首根っこに縋りついた。
赤毛の幼なじみの少女は、ようやく自分に与えられた温かみから指を離すことができなかった。
ウィルは、決して自分から離れられないよう、今日一日かけてたっぷりマイヤに冷たくしたのである。
「――へっ。お、おれはお前の犬だ! おまえのためならどんな汚いことだってやってのけてやるぜ!」
マイヤの円らで大きな碧色の瞳から涙が溢れ、目の端から零れた。
ウィルはそれを舌で、舐め取ってやった。
涙は、マイヤの哀しみがたっぷり詰まったように塩辛かった。
「それでこそぼくのマイヤだよ。そろそろいくよ! ぼくの可愛い、ぼくだけのマイヤ……!」
腰を突くペースが早くなる。
「うっ。そろそろイクよ!」ウィルがそう叫ぶ。
「お、おれも」
上からマイヤの唇を吸い、唾液を注ぎ込みながら、下からは限界まで突き込み、ぶるると腰を震わせる。
上下で繋がった一対の筒のように、一滴残らず全てマイヤに注ぎ込む。
こうしてウィルは、洗濯女中ですら洗い流せなかった自身の毒を、幼なじみの少女のなかに、余すことなく解き放ったのであった。
◇ 屋敷の女性一覧 ◇
女中長 1人 (トリス◎)
蒸留室女中 2人 (リサ◎・サリ◎)
洗濯女中 6人 (第一:ジュディス◎)
(第二:イグチナ◎・ブリタニー◎・シャーミア◎)
(第三:アーニー◎・レミア◎)
料理人 1人 (リッタ◎)
調理女中 3人 (ジューチカ)
皿洗い女中 2人 (ルノア・ニーナ)
酪農女中 3人
客間女中 1人 (フローラ△)
家政女中 12人 (ヘンリエッタ)
雑役女中 8人
側付き女中 2人 (ソフィア△・マイヤ◎)
計41人
お手つき 11人 (済み◎、途中△)
第二十五話「風呂場で伽をする女中たち」へのコメント:
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